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TK102レジン
TK102レジンは、SrレジンやPbレジン(米国Eichrom Technologies社製) にも使用されているクラウンエーテルをベースにした製品です(Figure 1)。
Figure 1: 4,4’[5’]-di-t-butylcyclohexano-18-crown-6
希釈剤として長鎖フッ素系アルコールが含まれており、さらにSrレジンよりも多くのクラウンエーテルが含まれます。また、放射線分解に対する安定性を高めるために、芳香族基を含む不活性支持体に有機相を含侵させています。
TK102レジンは元々BaとRaの分離用として最適化されていますが、SrとPb分離に関しても非常に興味深い特性を示しています。
Figure 2と3は、硝酸および塩酸における様々な元素に対するTK102レジンの選択性について示しています。Figure 4は、Na、K、Caが多量に存在する場合の3M硝酸におけるSr保持への影響について示しています。
これらのグラフのDw値はすべて、ICP-MSによる測定で得られたものです。
Figure 2: 硝酸においてTK102レジンに選択された元素のDw値
Pbはすべての硝酸濃度にわたって非常によく保持されています。Srは高濃度の硝酸(3~10M硝酸)でよく保持され、これらの条件におけるSrのDw値は、Srレジンよりも高くなります。3M硝酸ではBa も同様で、TK102レジンはSrレジンよりもBaをしっかりと保持することが確認されました。さらに、3~6M硝酸ではTlがしっかり保持されていることが確認できます。
Figure 3: 塩酸においてTK102レジンに選択された元素のDw値
予想通り、Pbは希塩酸から2~3Mまでの広範囲の塩酸濃度でよく保持されます。Pb のDw値は高塩酸濃度(6M以上)で大幅に低下するため、このような条件下で溶出が可能になります。
TK102レジンはTK400レジンとある程度同様に、非常に高濃度の塩酸においてもTl、Sb、Sn、Ga、Nbを含む多くの元素を保持することができます。
Figure 4: 3M硝酸においてTK102レジンに選択されたSrのDw値(Na、K、Ca を多量に含む場合)
NaはTK102レジンのSr保持にほとんど影響はなく、1MであってもSrは高いDw値を維持します。Caはより影響を示しますが、0.5MまでSrは高いDw値を示します。KはSrの保持に非常に強く干渉し、0.05M以上でSrの保持率は著しく低下します。Srレジンと同様に、TK102レジンを用いた実際の分離前に、リン酸カルシウム等で共沈させることでKを除去することが重要です。
次の図はTK102レジンとSrレジンに関する3つの比較溶出試験を実施したものです。
Figure 5は、2M塩酸からの充填、希硝酸によるPo除去、最後にクエン酸塩によるPb溶出に基づく代表的なPb分離例です。TK102レジンからのPb溶出には若干多い溶出量が必要となる可能性がありますが、両レジンはどちらも非常によく似た溶出結果を示しています。一般的に用いる溶出量(例: 10mL)であれば、TK102レジンからPbを定量的に溶出できるはずです。
Figure 5: 溶出試験: Pb分離におけるSrレジンとTK102レジンの比較
Figure 6は、3M硝酸からの充填、8M硝酸および3M硝酸/0.1Mシュウ酸を用いた洗浄、そして0.05M硝酸によるSr溶出に基づく代表的なSrの分離例です。ここでも両レジンは似たような溶出結果を示していますが、明確な違いはThです。TK102レジンではThのほとんどを除去するために3M硝酸/0.1Mシュウ酸での洗浄を必要としますが、Srレジンの場合は8M硝酸で既に大部分が除去されています。
Pbの分離のように、TK102レジンからのSr溶出には若干多い溶出量が必要となる可能性がありますが、一般的に用いる溶出量(10~15mL)であれば、Srを定量的に溶出できるはずです。
Figure 6: 溶出試験: SrレジンとTK102レジンによるSr分離
Figure 6は、Ba/Raの分離溶出の比較試験の例です。TK102レジンとSrレジンのそれぞれを3M硝酸から充填し、数ベッドボリューム (BV) の3M硝酸で洗浄しました。
両方のレジンでRaは充填および最初の洗浄の段階ですぐに溶出しますが、Baは保持されたままです。SrレジンではBaは6 BV過ぎに著しく破過を開始しますが、TK102レジンはBaの保持率が明らかに強いため、8~9 BVを過ぎてから非常にゆっくりと溶出し始めます。
Figure 7: 溶出試験:SrレジンとTK102レジンによるBa/Raの分離
TK102レジンはSr(>40 mg/g)とPb(>90mg/g)という非常に高い保持容量を示しています。また、使用されている希釈剤の疎水性が高いため、不揮発性有機炭素(NPOC)として測定される有機物の流出がSrレジンよりも大幅に(10倍以上)少なくなります。
参考文献
取扱仕様
| TK102レジン | |||
| 粒 径 | 容 器 | 入 数 | 商品番号 |
|
100 ~ 200 µm |
ボトル |
25g |
TK102-B25-B |
| 50g | TK102-B50-B | ||
| 100g | TK102-B100-B | ||
| 200g | TK102-B200-B | ||
| カラム(2mL) |
20個入 |
TK102-C20-B | |
| 50 ~ 100 µm | ボトル | 25g | TK102-B25-T |
| 50g | TK102-B50-T | ||
| 100g | TK102-B100-T | ||
| 200g | TK102-B200-T | ||
| カートリッジ(2mL) | 10個入 | TK102-R10-T | |



















